本記事はアフィリエイト案件を含みます
一部ネタバレを含みますのでご注意ください。
『ウィキッド(Wicked)』は、アメリカの小説およびミュージカルで、『オズの魔法使い』の世界を別視点から描いた作品です。
そのなかでも、主人公のエルファバが歌うDefying Gravity(デファイング グラヴィティ)はこの作品の象徴ともいえる曲。
意味が完全にわからなくても、その迫力に感動した人は少なくないのではないでしょうか。
ミュージカルだし、とっつきやすいだろうと思うと意外とむずかしい一曲です!
まず長いですし、聞きなれない単語もところどころ出てきます。
そもそもDefying Gravity(デファイング グラヴィティ)ってどういう意味?重力に抵抗する??
ってなりますよね。
歌詞の内容の意味がわかるともっと楽しいし、英語の勉強にもなります。
Defying Gravity(デファイング グラヴィティ)の歌詞を和訳とともに、出てくる単語の意味をところどころ解説していきます!

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- アメリカとカナダの帰国子女
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Wicked (ウィキッド)のDefying Gravity(デファインググラヴィティ)で英語学習!そもそもどんな曲?
Gravityは文字通り「重力」という意味ですが、「社会からの重圧」という意味もあります。
物語の中でエルファバは、社会のしがらみや周囲の期待、やっと手に入れた自分の居場所を手放し、自由に自分の思想を発信する道を選びます。
そしてこのシーンで初めて、まさに「重力をものともせず」に空を飛び立ちます。
ウィキッドの歌詞には、「オズの魔法使い」へのオマージュがたっぷり詰まっており、
ラストのほうに”Western Sky”(西の空)というフレーズが登場します。
さらに、空を飛ぶ曲だからこそ”fly”や、その反対の”ground”を使った熟語が散りばめられていて、そこもまたおしゃれです。
意味がわかるともっと楽しい!Wicked (ウィキッド)のDefying Gravityで英語学習
GLINDA
(spoken) Elphie – why couldn’t you have stayed calm for once,
instead of flying off the handle!(sung)
グリンダ
エルフィー、どうして一瞬だってじっとしていられないの!?
すぐにカッとならないで!
I hope you’re happy!
I hope you’re happy now
I hope you’re happy how you hurt your cause forever
I hope you think you’re clever!
満足でしょ!?
満足してるんでしょう
自分の大義を永遠に傷つけたことを、満足しているといいけど。
自分が賢いとでも思っているんでしょうね!
cause: 大義、信念、主義
この文脈での “cause” は、「大義」や「信念」「主義」といった意味です。
特に、社会的・政治的な運動や個人が信じている理念を指します。
エルファバは物語の中で、自分の信念に基づいて行動しますが、その過程で他者との対立が生まれます。
この歌詞では、相手(グリンダ)がエルファバの信じる大義を傷つけたことを皮肉っています。
また、”hurt your cause forever” という表現は、「あなたが信じるものを、取り返しがつかないほど損なった」というニュアンスを持っています。
このフレーズから、エルファバがどれほど信念を大事にしていたのか、そしてその信念が脅かされたことへの怒りが伝わってきますね。
例文:Fighting for a just cause is never easy.
(正義の大義のために戦うことは決して簡単ではない。)
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ELPHABA
(略)
I hope you’re proud how you would grovel in submission
To feed your own ambition
エルファバ
(略)
あなたが、ひれ伏して屈服することを誇りに思っているといいけど。
自分の野心を満たすためにね
grovel: ひれ伏す、へりくだる、卑屈になる
恐怖や服従のために地面にひざまずく、ひれ伏す
権力や利益のためにこびへつらう、卑屈になる
のようなニュアンスで使われます。
この歌詞では “grovel in submission”(服従してひれ伏す) という表現になっており、「誰かに屈服してまで自分の野心を満たすことを恥ずかしく思わないの?」という皮肉が込められています。
例文:Stop groveling! You don’t need to apologize so much.
(卑屈になるのはやめなよ!そんなに謝る必要はないよ。)
ELPHABA
Too late for second-guessing
Too late to go back to sleep
It’s time to trust my instincts
Close my eyes: and leap!
考え直すには遅すぎて
なにも知らないふりをするには遅すぎて
本能を信じるとき
目を閉じて
飛べ!
(略)
second-guessing: 自分や他人の)決断や判断を後から疑う・考え直す
“second-guessing” は特に「あの判断は本当に正しかったのか?」と後になって悩むこと を指します。
この歌詞では “Too late for second-guessing”(もう迷うには遅すぎる)と言っていて、「今さら自分の決断を疑ったり、考え直したりする時間はない」という決意の表れです。
例文: Stop second-guessing yourself and trust your decision.
(自分の決断を疑うのはやめて、自信を持ちなよ。)
go back to sleep: 再び眠りにつく、目覚めたけどまた寝る
“go back to sleep” は 比喩的に使うと「現実を無視して、何も知らなかった頃に戻る」というニュアンスになります。
この歌詞では、「一度目覚めてしまった(真実を知ってしまった)以上、もう何も知らなかった頃には戻れない」 という決意が込められています。
例文: Once you realize the truth, you can’t just go back to sleep.
(一度真実を知ったら、もう何も知らなかった頃には戻れない。)
GLINDA
Can’t I make you understand?
You’re having delusions of grandeur
グリンダ
考え直せないの?
大げさに考えすぎよ
(略)
grandeur: 壮大さ、豪華さ、偉大さ
grandeurは規模や美しさ、力強さが目を引くようなものに対して使われます。
例えば、建築物や風景、歴史的な人物などに対して、その「威厳」や「圧倒的な存在感」を表現する際に使われます。
The grandeur of the palace was breathtaking.(その宮殿の壮大さは息をのむほどだった。)
ですがこの場合「You’re having delusions of grandeur」というフレーズは、
「あなたは自惚れ(自己過大評価)を抱いている」
という意味です。
この表現は、誰かが自分を実際よりも非常に偉大だと考えたり、過剰に重要だと思い込んでいる状況を指します。
例えば、誰かが自分の実力を過大評価して、「自分は特別な才能を持っている」と頻繁に言うような場合に、「You’re having delusions of grandeur」と言うことができます。
日本語で言うと、「自惚れている」「自己過信している」といったニュアンスに近いです。
(略)
GLINDA
If we work in tandem:
グリンダ
二人で力を合わせたら
BOTH
There’s no fight we cannot win
Just you and I Defying gravity
With you and I Defying gravity
二人
私たちに勝てない戦いなんてない
ただあなたとわたし、重力に逆らって
あなたとわたし二人で、重力に逆らって
work in tandem: 協力して働く、連携して動く
通常、2つ以上のものが調和して、一緒に効果的に働く様子を表現する際に使われます。
例文:The two teams worked in tandem to complete the project on time.
(2つのチームは協力して、プロジェクトを期限内に完了させました。)
(略)
ELPHABA
(spoken) You too(sung)
I hope it brings you bliss
エルファバ
あなたも
その選択が、あなたに祝福をもたらすことを
bliss: 至福、極上の幸福
blissは何かが非常に満たされていて、幸せを感じる状態を表します。
例文:The vacation was pure bliss.
(その休暇はまさに至福でした。)
ELPHABA
Tell them how I am Defying gravity
I’m flying high Defying gravity
And soon I’ll match them in renown
伝えて、私がどうやって重圧に逆らったか
いかに高く飛んだか、重力に逆らって
すぐに名声で答えてあげる
renown: 名声、高名、評判
“renown” は広く知られ、尊敬されること を指します。
この歌詞では、“I’ll match them in renown”(私は彼らと同じくらい有名になる) という表現で、エルファバが自分の存在を世界に認めさせる決意を示しています。
例文:She achieved worldwide renown as a scientist.
(彼女は科学者として世界的な名声を得た。)
意味がわかるともっと楽しい!Wicked (ウィキッド)のDefying Gravity(デファインググラヴィティ)で英語学習まとめ
「Defying Gravity」 の魅力は、エルファバの解放と決意の瞬間を圧倒的なパワーで描いていることですね。
「もう迷わない」「重力(社会の抑圧)に縛られず、自分の道を行く」というテーマが、聴く人の心を奮い立たせます。
クライマックスでエルファバが空へ舞い上がる演出は、まさに鳥肌もの!舞台の魔法を体感できます。
「夢をあきらめない」「自分らしく生きる」という強いメッセージが詰まった、まさにミュージカル屈指の名曲です。
海外ドラマや洋画での英語学習は自然に頭に入ってくるのでおすすめです!
洋画で英語を学ぶと、ネイティブの自然な表現や発音が身につくのが魅力です。
教科書にはないリアルなフレーズも学べるし、楽しく続けられるから挫折しにくいのもポイント。
好きな映画ならモチベーションもアップして続けられますよね!
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!